「働きやすい会社の為に、何ができるのか」
提供:株式会社江上運送
今回は、休みやすく・残業を無くす為にバックオフィス業務の時短に注目!
なぜDXに取り組んだのか
——本事業に参加した経緯
佐賀県アクセラレータ(ナビゲート型)の十八親和銀行からの案内でLINEWORKSセミナーを知り、タイミングが合えばいつでも新しい学びをバージョンアップしていかなければと思い、情報収集の為、参加しました。セミナーに参加した後、佐賀県アクセラレータ(ハンズオン型)の案内を受け、常日頃から改善したい課題はたくさんあったので、第三者の意見や、チャンスは活用したかったので、伴走支援も受けることにしました。
——(御社にとって)DXの目的とは?
江上建設グループでは、品質マネジメントシステム ISO 9001、環境マネジメントシステム ISO 14001の認証を受けています。ISOには十年以上前から取り組んでおり、DXは言葉が出てきた時から、ITやデジタル化は時代の流れと共に率先して取り組んできており、会社としては新しいものに対する取組は早い方です。
——事業参加前に取り組んでいたことがあれば教えてください
改善という意味では常に取り組んできました。例えば、働き方改革にて、休みやすく・残業を無くす為に、現行の業務を時短する方法を模索していました。
無理のない範囲で便利なものは活用していきたいと考え、LINEWORKSセミナーを受けて活用を開始しました。
事業期間の取り組みについて
——どのような社内体制で取り組まれましたか?
江上運送では、DXはISOにおいてここ何年か取り組んでいた部分ではあります。したがって、社員皆、部署ごとに何ができるかを考えるようになってきています。今回は、専門家による伴走支援を受け、特にバックオフィス業務の時短に取り組むため、自身がリーダーとなり、管理部メンバーと共に取り組みました。
——専門家によるハンズオン(伴走)支援では、どのような取り組みをしましたか?
①受発注業務のオンライン化(運輸・リサイクル事業)
受発注業務の業務フローの可視化、Before/Afterの変更箇所の想定は完了しました。
オンライン化の為には取引先側の対応も必要であり、実行フェーズは来期以降の実施を検討しています。
②リサイクル事業の受入対応の効率化
トラック来社時にナンバープレートを事務所内から目視しているところを、カメラで常時撮影しナンバープレートを確認することで、漏れを防止する、トラックの積載物を確認する環境構築を考案しました。
③入金台帳業務の効率化
現状手入力、ダブル入力が存在しており、システム開発も検討しつつ、まずは売上明細と未収入金の連動はExcelベースでできる為、プロトタイプを提供いただき試験運用を開始しました。
④不動産・太陽光事業の見える化
リスト管理とアラート管理のプロトタイプを提供いただき試験運用を開始しました。
——今回の活動を通して、期待している効果・イメージしている未来
まず業務時間の短縮が可能になりました。
従業員の作業効率が、入金台帳業務入力や不動産・太陽光事業の管理業務の部分については3分の1に減ったので、その時間を別の業務にも使えます。
また、システム化したことにより、入力間違いや漏れなどの人的ミスのリスクが低減できました。
「働きやすい会社の為に、何ができるのか」を模索し続けて、次のステージに取り組む時間に使っていきたいと考えています。
従業員の定着が、結局は会社のすべてに繋がっていきます。企業存続の為にも「働きやすい会社」にしていくことは重要です。
——事業に参加し、DXに取り組んだことで、社内にどのような変化がありましたか?
今回の事業で取り組むテーマとした内容は、社員にアンケートを取った中から選定した「社員が解決したい部分」なので、社員のお悩み解決・要望に対応できることに現場の期待もあります。
少しは新しいことに対する気持ちの抵抗はあるかもしれませんが、長い目で見たら絶対にいいことだと納得してもらいました。社員の納得を得て進めていくことが大事です。
事業を終了して
——本事業に参加(伴走支援の活用)する場合としなかった場合で、どのような差があったと思いますか?
現状の業務フローの可視化すら、日々に追われているとできませんでした。まずは可視化することで今が見えてきて、向かうべきところが分かりました。
自社でもやろうと思えばできますが、ちょっとわかっている人が側にいてくれたら進みが早いです。伴走支援は、本当にあると便利でした。伴走支援があったからこそ解決できました。解決すべき課題が分かっていても、その方法がわかっていなかったら解決できませんが、伴走者と解決方法を一緒に考えていけたので良かったです。いるといないとでは全然違います。家庭教師と一緒ですね。
また、ISOや原価管理など、それぞれテーマ別の専門家は当社にもいます。ですが、今回の伴走支援では、相談できることの幅が広く、テーマやベンダーに囚われずにトータルソリューションを探してもらえるところが違いました。
——事業終了後、自社でどのようにDXに取り組んでいきたいと考えていますか?
社内業務のさらなる効率化(DX)や人材採用・育成、経営計画(事業計画)やテーマの設定に取り組んでいこうと考えています。社内業務の効率化についてのやり方は伴走支援により理解しました。今後も同じように、業務フロー図の整理や業務課題の優先順位付け等、教えてもらったことをマネできたらなと思っていますが、実際に伴走支援がない中でどこまでできるかどうか不安な部分はあります。
各部門課題など定期的に吸い上げ、意見交換する場を作り参加型で社員を巻き込んで進める会議や、その内容を取組に繋げていくイメージはあります。それでも、伴走支援があった方が進めやすいとは思います。機会があればまた伴走支援を活用したいです。
今回の事業期間だけでは、①受発注業務のオンライン化(運輸・リサイクル事業)でもっと画期的なモデル変革を行いたかったのですが時間が足りませんでした。世の中の同業者の先進事例となるような、受発注業務のオンライン化…現在受付・電話で行っている業務をすべてデジタル化することを実現したいと考えています。事業期間内に、現行の業務フローを可視化し、どの部分をどのように変えたいのか具体的な構想はできており、この可視化部分の伴走支援は不可欠でした。土台となるプランができたので、来年度以降に実行に移していくために、今回の事業のような県の取組についてもアンテナを張って情報収集していきます。
——現在デジタル化やDXへの取組に悩まれている企業様に対して、メッセージをぜひお願いします。
まずはやってみる、まずは相談してみるところから始まります。
わからないことが分かるようになります。
バックオフィス業務であれば業種を問わず、悩んでなくても、絶対何かしら問題や改善できる部分はあるので、話が来たり・チャンスがあったらお願いすべきです!情報やご案内が来たら、ぜひとも参加をお勧めいたします。
(会社概要)
会社名 :株式会社江上運送
住所 :〒840-2104 佐賀県佐賀市諸富町大字徳富92-1
事業内容:建設機械や資材の運送
R5年度アクセラレータ事業受託会社:株式会社フォーバル九州支社